実録!! 探偵日記




実録探偵日記 其の四

「気真面目な男」PARTU

さて先ずどこから手を着けよう。

とりあえず、ナイトイン美佐子に飲みに行く、なかなか賑やかな店だ。

いきなりの飛び込み客にママも私を観察している。

そこは適当に「東京に住んでた頃に自由が丘に同じ名前の店があって気にはなっていたのだけど、

さっきまで飲んでいた店に山下さんというお客さんがいて良い店だと聞いたのできました。」

山下とは、鹿児島に多い名字である。

酔ったふりをしてホステスと雑談をする。

こういった時には只の酔っぱらいになって女性を口説くのが一番不信に思われない。

あまりに私が口説くのでママの登場である。

ママには初めての客が気になるらしく、さりげなく質問を受ける。

仕事は会社員、鹿児島に転勤できて2年、よく天文館では飲んでいる、と言うことにする。

架空の人 山下さんについても聞かれる。

店を見渡すと きれいな店だが高そうではない、客層はサラリーマンか公務員といったとこらだ。

「地方公務員だと言ってましたよ。」と言うと「あぁー市役所の山下さんじゃないかな。」

「そうそう、ここには めぐみさんと言う良い子がいるって聞いたけど。」

「あの子はコンパニオンの子で、女の子が足りないから、派遣してもらってたのよ。」

深追いは禁物だ、話を先ほどまで口説いていた女の子の話しに変える。

聞き込みはそれまでとして店を出て作戦を立て直す。

しかし辞めたのではなく、コンパニオンなら好都合だ。

この仕事は大楽勝にもっていける。

鹿児島市内のコンパニオン会社を電話番号町でリストアップする。

行きつけのスナックに行きマスターから4社あるコンパニオン会社に電話してもらい。

28歳背の高いのめぐみさんと言う子がいるかどうか電話で聞いてもらう。

理由はよ「その店で評判だから週末にマスターの店にも派遣してもらいたい。」

2件目で該当者がいると言うことで、つじつまも合って今週末にもその店に呼べる。

ここまでくれば仕事は半分済んだようなものだ。

次の日依頼者を呼びだし経過を説明35万円を受け取る。

依頼者は週末土曜日にその店で呑んでいて偶然に彼女と再会という筋書きだ。

店を知ってもらうためにも金曜日にその店に依頼者と呑みに行く。

私の行きつけである、その店は比較的明るい照明で、すれていない綺麗な子が多い。

不安そうな依頼者に気遣い、女の子に「松田さんは大事な情報提供者で今日は接待だから

楽しませてくれよ。」という。

彼は酒も入り楽しそうにカラオケを歌い昼はモデルの里沙嬢21歳と話しも盛り上がった。

その間私はカウンターで呑んでいたのだが、依頼者の酔ってフラフラと私に近づいてきて

かけた言葉に驚いた。

「やぁー社長、明日のことはどうでもよくなっちゃいました、里沙さんには彼氏いますかね?」

次の日その店でめぐみ嬢と再会した依頼者はめぐみ嬢そっちのけで

里沙嬢と楽しんだとのととであった。

その後彼とはしばしばその店で顔を合わせるようになった。





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